空気密度 ρ(ロー)は、理想気体の状態方程式 PV = nRT から直接導出できる。
まず状態方程式を確認する。
PV = nRT
- P:気圧 [Pa]
- V:体積 [m³]
- n:物質量 [mol]
- R:気体定数(8.314 J/mol·K)
- T:絶対温度 [K](℃ + 273.15)
密度は「単位体積あたりの質量」であるから、ρ = m/V と定義される。ここで m = nM(M は空気の平均モル質量:約0.02896 kg/mol)を代入して変形すると、空気密度の計算式が得られる。

これが実務上の「空気密度の公式」だ。
具体例:標準状態と夏場の高高度を比較する
| 条件 | P [Pa] | T [K] | ρ [kg/m³] |
|---|---|---|---|
| 標準大気(海面・15℃) | 101,325 | 288.15 | 1.225 |
| 真夏の地上(35℃) | 101,325 | 308.15 | 1.146 |
| 高度1,000m・標準 | 89,875 | 281.65 | 1.112 |
標準状態と比べて真夏の地上では密度が約6.5%低下する。空気密度が下がると、プロペラが「押しのける空気の量」が減るため、同じ回転数では揚力が低下する。つまり機体は夏場・高高度ほど重くなったのと同じ状態になる——これが第35回で詳述する「限界ペイロードの再計算」の根拠となる。
標準状態と比べて真夏の地上では密度が約6.5%低下する。空気密度が下がると、プロペラが「押しのける空気の量」が減るため、同じ回転数では揚力が低下する。つまり機体は夏場・高高度ほど重くなったのと同じ状態になる——これが第35回で詳述する「限界ペイロードの再計算」の根拠となる。
ドローンの飛行申請において気象条件を無視した性能証明は、物理的に不完全だ。この式一本で、季節・標高・気温を変数として安全マージンを動的に示せるようになる。

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